BK477

亡国のイージスのBK477のレビュー・感想・評価

亡国のイージス(2005年製作の映画)
3.5
~自衛官と某国の諜報員が結託し最新鋭艦を乗っ取った~

敵に攻撃されないと(=誰かが死なないと)反撃できない、情けない自衛隊の実情を基に「パトレイバー劇場版2」などに通じる軍事クーデーターが題材。

しかし、情けないながらも一生懸命に国を守ってくれているのが自衛隊。無いよりはマシなのである…と改めて感じた。

原作では"某国"の諜報員が明確に北朝鮮と書かれているそうですが、
そこは流石邦画”某国”とぼかしちゃいます。
一体誰に気を使っているのやら??
その諜報員の目的・思惑が終始はっきりしないのが惜しい。

また、映画の主要な場面はイージス艦と、官邸の二場面となるが、
登場人物たちの役職や立場が全く説明されないため、
「この人は何を担当している人なんだろう?」
「この政治家みたいな人は何かの大臣?官僚?何の立場で話をしているんだろう?」と混乱する事が多かった。
会議室のネームプレートをさらっと写すだけでも全然違ったので残念。

あえて説明を省いて、解らなくても良いように配慮したのだろうけど
ポリティカルサスペンスは、そういうディテールが大切のはずで、
細部が見えないので、結果として大味になってしまった印象。

あと、DAIS(ダイス)とかいう架空の変な公安みたいな組織が、よりややこしくしている。公安なら公安にすればいいのに。

せっかく良い役者達がそろっているのに、大味になってしまって、なんだか勿体ない気がした。
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