【とても丁寧な階級映画】
描写や役者の演技がとても繊細で、緻密に組み立てられている映画で、観た後に他人の感想を観てより深みが出る映画。
原作を映画化ならではの、視覚情報を活かした表現がとても豊かで巧みであった。
誰かに感情移入を強くさせるわけではなく、ただひたすら淡々と「それぞれの階級の生きざま」を描く。
お金持ちで苦労知らずな華子
由緒正しい家柄な婚約相手
田舎から上京してきた美紀
ただ、あまりに綺麗な作りすぎてすこし映画映画しすぎていると感じた。
セリフや、展開で「醜い」物が一切なくて腑に落ちなかった。
特にセリフが綺麗すぎてどこか空々しかった。リアル世代は言わないだろうなぁと感じたので、ターゲット年齢が高めなのか。
「私たちは搾取される側だよね」
とか。(うろ覚え
東京にいて、階級というものに対して深く考えた事がなければささらないのではないかなと思ったので(わたしには強くささらなかった)商業映画としてターゲットが狭すぎる事に対して疑問を覚えた。
せっかくこんなに丁寧に作った映画だけど、わかるー!ってなるのは東京のとても狭い階層だけに思える。
それもまた、階層社会なのか。