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あのこは貴族のnewのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.6
都会に生まれ、結婚こそが幸せという価値観を抱く20代後半の榛原華子は、結婚を意識していた恋人に振られてしまう。名門女子校時代の同級生たちの結婚や出産を知って焦る彼女は相手探しに奔走し、良家出身で容姿端麗な弁護士・青木との結婚が決まる。一方の時岡美紀は富山から上京して慶應大学に進むものの中退、働いていてもやりがいを感じられず、恋人もおらず、東京で暮らす理由を見いだせずにいた。全く異なる生き方をしていた2人の人生が、思わぬ形で交わっていく。


「階級社会」
日本では、あまり馴染みのないような言葉でも、出会わないだけできっと階級の違う人間たちが一杯いるんだろうな。
そんな格差社会に問題提起する作品……では無くて、生まれも育ちも全く違う格差の中で生きる人々は何を持って幸福となるのかを問う物語。お金、名声、友、恋愛、仕事、幸せに感じる事柄は色々あれど、何が満たされれば人は幸福になるのだろうか。性格も生い立ちも全く違う、二人の女性を通してそんな人としての生を如何に享受すべきかを描いており、少し考えさせられる。決して人はこうして生きるべし!と答えは出してはいないものの、最終的に全く違う二人の道が少し重なるのが作者なりの答えなのだろうか。うーん…思い返せば思い返す程、情緒溢れる良い映画だった。スルメ映画かもしれない。
東京駅等の東京の綺麗な町並みの切り取り方がとても上手で、何気ないシーンでもウットリできるような美しさを感じた。これが上流階級の目線か笑
余談ですが、作中に登場するお店で、初アフタヌーンティーを行った事があり、(当時本作とのコラボメニューが置いてあった)主人公と同じ気持ちを抱いたのを覚えている笑
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