これもまたカオスな韓国映画。
ともに暮らす実業家の男と愛人の女、その妹、そこにやって来た秘書の複雑な恋愛模様を描くドロドロメロドラマ。と思ったら途中からみんな気が触れちゃって。ひとつの共同体を破壊していく秘書は魔性の男?
実業家と秘書も恋愛関係であり、当時は同性愛を描く作品は珍しかったのではないかと思われるが、異性愛も同性愛もフラットに描く様子は好感が持てた。
その一方で、華やかに暮らす実業家たちと、恵まれない環境から実業家に拾われた秘書や雑に扱われる使用人との格差が対比されている。一見対等に接しているようでいて、いざ憎しみが生まれたときにはまるで人間じゃないような扱いをする。
これは強奪ついでに、、というラストの輪姦のシーンにも繋がっていて、自分より格下と思ったときに人はどこまでも残酷になれるのかもしれない。