ラズベリー

本気のしるし 劇場版のラズベリーのレビュー・感想・評価

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)
3.8
実に面白かった。4時間近いこの作品を4回見た。
共感したり、好きになる登場人物はいないけれど、人物をもっと知りたくて考えたくて繰り返し見たくなる。

なんで辻くんは浮世さんだったんだろう?
やばい女の一言で終わりそうな浮世さん。
悪女というほど頭がよくない天然ぶっとびさん。
でも、レッテル貼っちゃだめだ。
過去があって今があって、物語の終盤浮世さんはかっこよかった。
辻くんの抱えている闇は正直よく分からなかったけれど、流されて生きてきた彼が本気になるところを見せてもらった。

世の中には誰もに好かれる人の人生を描いた映画が多いと思うが、人間はいい所もあれば嫌な所もある。そして人と人が出合い、影響し、変化し、自分の人生を歩いていく。本気のしるしは人間の生き様を描いた映画だと思う。共感度0.1%とキャッチコピーにあるが、あなたの中にも共通するものはきっとある。その自分の中にある嫌な部分を知り、そこを変えるヒントを見つけられる作品だ。ぜひ多くの人に見て欲しい。

監督があえてそうしたと思われる、印象的なセリフや工夫した画面の多用はちょっとしつこく感じた。4回も見たからかもしれない。
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