クラゲライダー

青春の殺人者のクラゲライダーのレビュー・感想・評価

青春の殺人者(1976年製作の映画)
5.0
改めて見直すと、自首しようとする主人公と、それを止めようとする2人の女性という映画だった。

1人目は勿論、母の市原悦子。
日本昔話が一瞬頭をよぎるが、とにかく演技がうますぎる。
相棒vs家政婦の文字通りの死闘がすごい。
特に田村孟の台詞。なんて言うか、40年生きてきた女性の魂の叫びのような台詞ばっかり。

2人目は恋人の原田美枝子。
当時17歳! 色々大丈夫なのか?

主人公の順は、真面目な性格で親を殺してしまった自分は罰を受けるべきだと本気で思っている。
そんな順を止めようとする過保護な母、未熟な恋人。
監督のゴジと脚本の田村孟は、人はこういう自分を甘やかす存在を乗り越えないと大人になれない、と言っているのかもしれない。

とにかく、映画はめちゃくちゃ面白かった。主演2人の魅力がフィルムからこぼれ落ちている感じ。