Rio

七人樂隊のRioのレビュー・感想・評価

七人樂隊(2021年製作の映画)
4.0
     「フィルムに敬意を」

ジョニー・トー監督プロデュース
香港が誇る7人の監督が集い、担当する年代をクジで選び製作されたオムニバス作品

1話 サモ・ハン監督    「稽古」
2話 アン・ホイ監督    「校長先生」
3話 パトリック・タム監督 「別れの夜」
4話 ユエン・ウーピン監督 「回帰」
5話 ジョニー・トー監督  「ぼろ儲け」
6話 リンゴ・ラム監督   「道に迷う」
7話 ツイ・ハ―ク監督   「深い会話」

1話は50年代カンフーの稽古に励んでいた少年時代を映画にしたもの
サモ・ハンの役を演じる少年が『さらば、わが愛』の小石頭に似てる
体罰ありの厳しい修行
血と汗と涙…
ラスト、今のサモ・ハンのショットにぐっとくる!!

2話は校長と教員と3人の生徒の話
ノスタルジックな学校の風景と食事
お墓、びっくり

3話は初恋
そして別れ、旅立つその前に…
最初で最後
チャウ・シンチーものまね
耳にした事がある日本の有名な曲、山口百恵??リリックは違うけど、それがドラマチックに流れる
デビット・ボウイのポスター
鮮やかな緑、ピンクの壁紙
WKWの『欲望の翼』の編集をしたパトリック・タム監督の色彩センス

4話はおじいちゃんと孫娘の心温まる物語
2人は仲良し
香港に残る古風なじいちゃん
出ていく今どき孫娘
マック隠れ食い
英語とカンフーを教え合う姿の愛おしさ
アクションあり、ちょっと切なくて、優しい
この話、すごく好き!!
祖母を想い浮かべ涙…

5話は株の話
香港特有の喫茶店に集う3人
注文の仕方がサイゼリヤ方式

6話はイギリスから久しぶりに香港に帰ってきた男、街が変わりすぎて迷子になる話
悲しい…
リンゴ・ラム監督の遺作

7話は精神科が舞台の世にも奇妙な物語的作品
メタ的なとこもあり、ツイ・ハーク監督アン・ホイ監督もカメオ出演するコメディ
面白いけど、この作品だけ異質


全編35mmフィルムで撮影
懐かしい記憶、変わっていく人、街…
それぞれの監督が描く様々な香港

 光陰矢の如し
      去りて帰らず
          往時は回想できるのみ
Rio

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