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Summer of 85のnattieのレビュー・感想・評価

Summer of 85(2020年製作の映画)
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あの夏と書いて狂気と読む、そんなお話だった。けれども、どこか心地よくて、あの幻のような一瞬に愛おしさを感じてしまうような映像だった……フィルム最高…
夏らしい映像だった故に急激に秋模様な気候になった今見たのがちょっと惜しく感じてしまった……


ポスターの感じ(というかフォントといい、フォントの色といい)が、とてもcall me by your nameに似ていたから、予告的に違うだろうなと思っていたものの少しは似たようなところがあるだろうと謎に期待のようなものをしてたけど、いい意味でこれっぽっちも似ついていなかった。
むしろskam franceにとても似ていた……

フランソワ監督の映画、これが私にとってはじめての映画だっんだけども、とても惹き込まれる脚本だった。何かあるぞ………何かくるぞ…ていう確信するようなソワソワを与えられるのに(しっかりそのソワソワのわけも明かされる)、一生忘れられない眩しい思い出の映像にはしっかり心を惹かれてしまうというか、美しさもソワソワもブレる事なくストレートに伝えてくる映画だった。この入り混じったストーリーの感覚が新鮮で、みていて純粋に楽しかった。

主人公くんの学校教員(?)、わたしはロランスの役者だったのね…!アレクシスの言動に良し悪しを言わないスタンス、けれども彼を支えるような立場…かっこいい大人すぎた。
いい映画にはいつも博識で、ひっそりと陰ながら、確実に味方でいてくれるキャラクターがいるなあと改めて気付かされたような。そんなキャラクターがいるから名言も生まれるんだろうなと。


そして例の踊るシーン、主人公の役者がアドリブでやったのかな?もしそうだとしたら想像力が豊かだな…、いやけど監督の指示だったらそれをしっかり汲み取って表現してて最高だな…とか思ったけども、あれは彼なりに考えただけじゃなくて、監督の方やらと話して考えを深める事で生まれた表現だったんだと思うとあのシーンの深みが勝手に増すように思った。また見たいな…

すごく文学的で引き込まれる作品、原作絶対読むぞ、、!!!
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