このレビューはネタバレを含みます
これは日記やな。
関係を失ってしまった後、幻想を愛していたのだという言葉に出会った後、それを乗り越えるということ、あたいはできてるのかなとかおもった。
どうしたって特別な感情のめばえと、幻想は一緒に訪れてしまうものじゃないか。その先に恋に落ちても、幻想を愛してるだけなのかなって考えが消えることはないかなとか。
相手が本当は何を思っていたのか、確かに感じていた美しい時間は確かなものだったのかとか、そんなことを失った後はひたすら独り相撲してしまうよね。
ダヴィドが死んだ後に彼への思いを語る言葉を聞いたケイトには幻想を愛していたように見えるかもしれないけど、確かなものもあるはずだと思うのです。
そう感じさせる場面もあるし、、特別だという思い入れはこうやってひとり相撲をしてしまう。。
確かな事もきっとある…という祈りと共に物語にするってことなのかなって思うし、痛みを負う経験を物語にして書き起こして自分の物語として受け入れたあんたまじ、すげぇよ。(お前誰だよ)
「理想の友だち」
あと、家族の関係が100%心地よいものではないものとして描かれていることがとても自然で、それもとてもよかったです。
そして差別を土台にした社会通念も判断軸になる裁判を前に「君たちの関係は理解されにくい」と先生が言っていたり、遺体保管所に忍び込むために名前と性別を偽らなければならなかったりとか、同性愛に対する抑圧も同時に存在している事が描かれていることも。
最後に踊らせるような音楽が鳴る映画は、好き〜って気持ちになっちゃうからずりぃ〜(けど好き〜)って思います。
墓場の上で踊る場面最高でした。