このレビューはネタバレを含みます
ダヴィドは大切な人を失う悲しみをしっている。アレックスは死という観念が好きであるがまだ大切な人を失う悲しみを知らない。
ダヴィドは知っているからこそ、自分の中でアレックスの存在がどんどん大きくなっていくのが怖かった。
お父さんを失った悲しみから立ち直ったばかり(まだ立ち直れていないかもしれない)だから、今以上にアレックスが大切になったら次に失った時には耐えられないだろう という思いがあって、飽きたと嘘をついて距離を置こうとしたのかなとおもった。
縛られたくない、自由に生きたいっていうのも、悲しいとか辛いことを考えるのに疲れているように見えた。
自分の心を守るために遠ざけたけど、絶対に許さないって言われて、自分から離れていこうとする姿をみて、やっぱり大切だからもう一度話したいと思って追いかけたのか、深い絶望を感じてあてもなく走ったのか、わからないけど、ダヴィドはついにスピードの彼方に追いついてしまったんだね
人はいつ死ぬかわからない、何気ない一言が最後の言葉になるかもしれない
リアルだなあ
