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アナザーラウンドのchaooonのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
4.1
今年のアカデミー賞・国際長編映画賞を勝ち取ったデンマーク作品🇩🇰
何より主演は北欧の至宝マッツだから、絶対観たかったやつ😍

面白みのない中年に成り下がった高校教師のマーティン(マッツ)は、妻ともギクシャクし、日々の生活に活路を見出せず陰鬱に過ごしていた。
3人の教師仲間との他愛ない会話に登場した「お酒ひっかけて仕事に臨めば、いい感じにリラックスして、自信もみなぎって、結果人生も好転!」の理論(ノルウェー人哲学者の理論に一応基づく)を実践することに🥴🥃

『DEAR WENDY』で若者たちの片手に銃を握らせ自信を持たせたトマス・ヴィンターベアが、今度は中年の危機に瀕したおじさんたちの片手にお酒のボトルを握らせ、活力をみなぎらせる🍾

コメディなのかと思いきや、意外と真面目な展開!
といっても、理論の実証実験だ!と銘打って、中年4人が昼間っからコソコソお酒飲んだり、限界まで酔っ払う姿は、ちょっとクスッとしてしまう。

大人になると迂闊に失敗出来ないというか、失敗すること自体が怖いもので。
若い頃の失敗を糧に、失敗しない堅実な方法を学び、限度をわきまえていつしかブレーキを掛けて行動する事が自然と身に付いて、選び抜かれた完全な鎧を着込む事に成功するけど、逆に言うとその鎧で身動きが取れなくなってることに、愕然としたりする。
そんな凝り固まった鎧を脱がせてくれるお酒の力は確かに絶大🍻✨

守りに入っていたおじさんたちが、お酒の力を借りて現状を打破する姿もちょっと爽快😋
ただもちろんいい効能を生むだけがアルコールのパワーではないから、悪い結果も出てくるのは想像に難しくない。
突き抜けたコメディで最後まで爆走すれば、面白おかしく終われたけど、それだけではないのがこちらのお話…🤮

極端にお酒が悪い!って説教じみたものでもないし、当初の理論のごとくお酒があれば問題は解決!みたいなお気軽な話でもない。
お酒の関わり方も、人生の選択も楽しみ方も、人それぞれの取り入れ方の適量があるというか、正解はないんだと思う。
ただ我を忘れてしまうほど、舵取りが出来なくなったり、大切な人を傷付けるまで主導権を奪われてしまうのは、破滅しかないよね😔

でもそれって結局は結果論というか、限界まだやってみないと見えないこともあるし、失敗しても、そこからまた立ち上がる人生の尊さみたいなものが描かれていて、よかったかな😌✨
ダンスも含めて開放感溢れる人生讃歌に爽やかな気持ちで終われたなあ✨✨

あ…取り返しのつかないことも描かれちゃったりはしてるから、この辺はモヤモヤしちゃうとことではあるか🙄

まあ、正直ラストのマッツダンスでどうでもよくなったりする😍💕💕
噂には聞いていたけど、思ったよりも激しいキレキレダンスで、かなり広範囲で上下左右に暴れまくるマッツは圧巻🤩✨
知らなかったけど、マッツ自身、元体操選手でダンサーでもあったのね✨✨
また黒のスーツっていうのが、スタイリッシュで堪らん🤤💕💕
ダンスだけじゃなくて、もう終始色気だだ漏れで憂いがあるマッツに見惚れてしまったわ💕
奥さんと上手くいってないって設定だったけど、同じ家にあんな人いたら、常に発情してしまう自信あるよ🥺ww
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