Gigi

アナザーラウンドのGigiのネタバレレビュー・内容・結末

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

お酒が題材の映画だけど、
退屈で変わらない日常は変えられるという、
人生に希望を見出してくれるような映画
ただ、「そりゃそうだろ」と頭では分かっていることで、
「変える方法」がお酒をきっかけにしている点は、あまり共感できなかった

good
・メガネ坊がかわいい。メガネ坊と監督の関係性が和む。
・マッツ様のダンスがかっこいい。
・オジがじゃれあう映画(おじさんになってもこういう友達関係はいいな)

bad
・マークはなぜ依存症になった?なぜ、死んでしまった?
(家族がいないから、日常に拠り所がなかった?)
・「この映画だからこそ」といったメッセージ性は薄い
観てる方が何かをくみ取ろうとしないと感じるものは少ないかも
・ノルウェーの哲学者フィン・スコルドゥールの「人間は血中アルコール濃度が0.05%足りない状態で生まれてきている」理論を実証する実験を始める流れは面白いけど、描かれている人間模様は、ありふれていた
ただ、そのありふれた中で気づき・成長できるかを「セリフ」「言動」通して示してくれる
「いつかきみたちもわかるときが来る。世の中は期待どおりにはならないものだ」
「他人や人生を愛するためには、自分が不完全だと認めるんだ」

その他
・男性、女性で感想は変わりそう
・監督は、もともと「酒がなければ世界史は変わっていた」ことを語る映画にするはずだったが、出演予定だった監督の娘が撮影開始4日前に交通事故でなくなってしまう。製作プロセスは絶望からの救済のような役割を果たし、作品内容は以前よりももっと「人生を肯定する」ものになったみたい。
Gigi

Gigi