早変わりの術を体得している特務課の女性刑事（星美りか）が、全日本オカマ化計画を企んでいる悪徳組織に肉薄していく。コスプレを得意とする若手捜査官の潜入劇を描いている、オーピー配給のピンク映画。

日本中の男性が唐突にオカマ化すると同時に、その妻が欲求不満に陥ってしまう。そんな怪異現象の発生源を辿ろうとする物語。演者たちが大げさなリアクションのベロベロバー演技を見せる、デタラメな艶笑喜劇路線に徹底している。

人妻に秘薬を売り捌いている営業マン（なかみつせいじ）が、「冥土の土産に良いことを教えてやろう」という、分かりやすい悪人ぶりを披露。漫画から飛び出してきたような性豪のボス（ケイチャン）も、ピンクならではの奇人キャラを表現してくれる。

"キッチュな味わいを流し込むための低予算エンタメ作品"の典型例であり、ヒロインの前方に向いたロケット・オッパイが眼福そのもの。小道具協力として中野貴雄がクレジットされている時点で、「どうか、ご察しください」。

上野オークラで鑑賞。この年の俺のピンク映画ベスト３。

渡邊元嗣しか撮れないアイドルコスプレ捜査官ピンク映画（どんなジャンルだだよ）が帰ってきた！
星美りかというこれ以上無い逸材を得て、笑って脱力して絡みを楽しみ、そしてほのぼのするバカ映画が完成。
竹本泰志、なかみつせいじにケイチャンといったクセが強い男優陣の怪演に負けない変身刑事マミ！可愛さ100%！

本作は長年の座付作家であった山崎浩治から代わって、増田貴彦がナベシネマのキモを掴みつつ言葉遊びにも冴えを見せ、何故か時々英単語を会話に挟む女上司（横山みれい頑張った）を出してみたり飽きさせない。
中野貴雄も衣装協力で参加、例の「桜の代紋！」の台詞もあります！

城定さんも撮っている星美りかちゃんはほんとに表情豊かにお色気捜査官の七変化を楽しく演じ、これで（この時点でね）引退はまじで惜しい。
（「めぐる快感　あの日の私とエッチして」という傑作もある）
ナベが「桜の代紋！」をやらせたって事は橋本杏子以来のミューズ出現の証であろうに。
鼻唄うたいながらスキップする、なんて、なかなか画にならないんだぞ。

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