たk41

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのたk41のレビュー・感想・評価

4.4
そろそろ終盤だよなぁと上映時間を気にしつつ、どんどん盛り上がるストーリー、いよいよこれからだー!と言うタイミングで次作へ続く展開に生殺しにされた感がとんでもないけれどやっぱり面白かった二部作前編。三部作の中編と言った方が良いのかな。

前作もそうだったけど、あらゆる点で衝撃を受ける映像体験と言いますか。それでいてストーリーラインも絶品なので並大抵の映画では太刀打ち出来ないだろうなぁと思ったり。

今作に関してはマイルズ並にグウェンもフォーカスされた作りにもなっていて父さんとの関係性も注目処。ソサエティを追い出されてから対面するシーンの美しさは今作随一の名場面だったなぁ。

スパイダーソサエティを統べるミゲルのカノンポイントは絶対だとする同調圧力、一見正しい論調の様に妙に納得してしまうものの、この無限に展開するマルチバースの世界で本当に絶対に変えられない運命なんか存在するのかとも思ったり。その当たり反体制派のスパイダーパンクの発言がマイルズの運命に抗う姿勢を肯定しているんじゃないかなと思ったり。ディストピアのプロパガンダに騙されるなと言った具合に。

プロウラーと対面するマイルズと平行する形でマイルズを救うためにグウェンの「バンド」に加入した面々が勢揃いしたラストカット、たまらなかったなぁ。

それにしても、早く続編公開してもらわにゃ、何時までヤキモキさせられるのだろうか。
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