竜平

星の王子ニューヨークへ行くの竜平のレビュー・感想・評価

3.7
エディ・マーフィ主演。架空の王国ザムンダにて何不自由なく暮らしている若き王子アキームが「本当の自由」を求め巻き起こす騒動。ラブストーリー的コメディ。

子供の時からタイトルだけはずっと知ってたのになぜか今まで見てこなかった作品、タイミングってあるよね、というわけで今更ながら初鑑賞。超が付くほどリッチな王子が言わば「花嫁探し」のためにニューヨークへ、そこから庶民の暮らしにも興味を持ち始め、庶民と同じように生活していく。チグハグ的な笑いを軸にして巻き起こるドタバタ系の出来事というのは大袈裟なのも含めて終始楽しい。王国での様子なんかはとくにいろいろぶっ飛んでて笑える。道を歩くための花を撒く係が常に付き添ってるという、しかも三人も。今作に於いてやっぱり楽しいのが主演のエディ・マーフィ、若さも相まってのノリにノッてる感じがたまらない。隣人に大声で挨拶しての「フ○ックユー!」「イエス!フ○ックユー、トゥー!」の流れで笑った。あとアメリカンというか、ちょっぴり下ネタを入れてくるあたりもエディ・マーフィ作品なんだよなと。で例の如く変装しつつ何役かこなしてるのも笑いどころ。世話係セミ役のアーセニオ・ホールもじつは同じく何役か演じてたり、ってのはエンドロールのとこで気づいた事実。しれっと出てるキューバ・グッティング・Jrに、サミュエル・L・ジャクソンよ。俳優に歴史あり、だね。

このストーリーの中で見えるのが、本当の「愛」とは何か、そして裕福な暮らしや見た目の豪華さよりも大切なものがある、というような普遍的なテーマ。今の時代でこそベタに映ってしまうようなとこもあるけども、個人的には結局こーゆーとこでグッときてしまう。終盤にくる地下鉄というロケーションだったりもね、なんとも素敵。この時代のちょいハートフル混じりのコメディはたまに見たくなる、っての俺だけじゃないよね。ほんのり笑えて軽めに楽しめる、そして最後にはあっぱれな古き良き一本。
竜平

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