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トランスジェンダーとハリウッド: 過去、現在、そしてのymmtdiskのレビュー・感想・評価

4.0
トランスジェンダー当事者へのインタビューを軸に、映画やドラマ、テレビなどのメディアでどのようにトランスジェンダーが描かれ、扱われてきたかを振り返り、そしてこれからを考えるドキュメンタリー映画。

男性でシスでヘテロの自分として、ジェンダーについて少しずつ勉強はしているものの、やはり当事者が語ることを聞くことが余りにも足りていないと痛感する。
このドキュメンタリーの中で「アメリカ人の8割はトランスジェンダーの知人がいない」という言及がある。この割合は日本ではどうなっているんだろう(そもそも日本ではカミングアウトできていない割合が高いようだ)。

トランスについて誤解を与える描き方や差別的な描写のある映画、嘲笑するコメディが撮られ、それを見て間違ったトランス像が作り上げられ、偏ったステレオタイプが生まれる。トランス当事者も、そういったメディアの登場人物を自分自身に重ね合わせて、その境遇が当然のことのようにすり込まれていった。

トランスの登場人物にはトランス当事者の俳優が当てられるようになり、自分をトランスと認識し始める子どもの親世代にもトランスに理解のある人々が増えてきた。「これから」については、ある程度の希望を持てるかもしれない。
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