Jun潤

13月の女の子のJun潤のネタバレレビュー・内容・結末

13月の女の子(2020年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

2020.08.22

完全にキャスト目当てです。

一人でいることが好きで、目立った友人もおらず家も居心地が悪い少女・一穂。
彼女の親友である巫女が病気で亡くなった。
悲しみに暮れる彼女の前に、別の世界から来た巫女だと名乗る謎の少女・莉音が現れる。
彼女に言われるがまま、一穂はもう一度巫女に会うために巫女しかいない世界を望んで別次元の世界へ行くことができる薬を飲む。
たどり着いた世界は、震災によって荒廃し、13月が存在する謎の世界。
そこにいたのは、元の世界にいた少女たちと似た容姿を持つ13人の少女たち。
そこで一穂は莉音の姿で巫女との再会を果たす。

ここからはそれまでとはまた違った世界観になり、それぞれが悩みを持ちながら、食料が限られた状況の中で口減らしのために拠点である学校から一人追放することになる。
その中で一穂がとる行動、そしてその結末とは、、、

世界観が一変したストーリーはどんな落とし所になるのか気になっていましたが、少女たちが友情や愛情の中で思い悩み、大切な人を失った中で心の拠り所を見つけて生きていこうとする姿は、大切な親友を失っても、全く違う異世界の中で生きていくことを決意し、違う世界の自分を救うために巫女に異世界へ移動する薬を飲ませた一穂の行動に繋がっていました。
そして巫女は、莉音の姿でまた違った世界の一穂と出会う。

荒削りでしたが少女たちの儚くも美しい友情が描かれていましたし、上演された舞台が原作とのことでしたがそのせいか舞台っぽい過剰な演技もあったり、声優経験のあるキャストもいたためか声で表現しようとする演技もあったりと、多彩な演技が見ることができました。
そして特撮俳優からモデル、声優、アイドル、DJと様々な経験をしてきたであろう主演の小宮有紗さんが、女優としてワンステップ上がったように感じました。

ミニシアターものは初めてでしたが、そこでしか見られないような作品の雰囲気を感じたので、これから他の作品も観てみたいですね。
Jun潤

Jun潤