竜どん

樹海村の竜どんのレビュー・感想・評価

樹海村(2021年製作の映画)
2.9
先行上映。
清水監督には『犬鳴村』で痛い目を見たので今作こそはと期待して観に行ってみたが、ウーン…同じ様な展開と感想。『犬鳴村』よりはお金かけてるし中盤まではJホラーっぽい不穏感は出ていたと思うのだが、樹海村の住人が可視化され始めると前作同様何かギャグに見えてきてしまった。「樹海村」よりも「コトリバコ」の方が恐怖の中心的存在の意味合いが強くふたつの要素を無理矢理繋げる必要はなかったんじゃないかね。樹海という設定を使用しなくちゃならないからクリーチャーもああいう造形になってしまう訳で…『ロード・オブ・ザ・リング』or『GoG』かよと。
本作に限らず清水監督は時間軸を交錯させる演出が多いが、正直あまり上手く機能してはいないので多用しない方がいいんじゃないかなぁ?回想・フラッシュバック・幻・夢と現実の区別がつきにくく何が起きているか解りづらい…イヤ解りづらくはないけど「ハァ?」って感じ。
モブキャラ然としていたお姉ちゃんの方が実は後半活躍が多く、「見える」特性が無駄に死者を増やす妹の立ち位置も理解不能。自己犠牲かどうかもよく分からないラストには???えっとココは感動するトコロなんですか?

都市伝説を元ネタにした『村』がテーマの「ヴィレッジ・ユニバース」シリーズ。コンセプトは良いと思うのだが、前出二本は「ホラー」ではなく何か「変な」映画になってしまっている気がする。B級でもチープでもいいので、無印『呪怨』の様な「怖い」映画を作って下さい清水監督。次回に期待。ホントお願いしますよ。


追記
子役の頃からあまり変わらない安達祐実の子供っぽい鼻声はシリアスシーンに向いていないと思うのだが。ちょっと耳がキンキンした笑
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