あずき

私をくいとめてのあずきのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
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やっぱり、のんさんは天才だ。
そして、綿矢りささんが私は大好きだ。

ジェンダーとか、男女同権とか
そういう頭から出る言葉じゃなく

現代を生きる女性の
日常にある、ひりひりした擦り傷
あるいは、なぜかずっと治らない古傷
そういうものを
誰よりもわが身をさらして
自由に叫ぶように、描く。

綿矢さんの作品は私に
小説とは書くものでなく
描くものだと思わせる。
色彩と、ほとばしる言葉と
生々しい感情。
キャンバスに叩きつけられ
飛び散った絵の具のようだ。

手首が細い、と言われることが
他の何よりも嫌だという気持ち、わかる。

汚れることをおそれて
そんな潔癖な自分を責めながらも
懸命に生きているみつ子を
くいとめてくれて、ありがとう。

きっと私の代わりに。

(そして橋本愛さんと吉住さん、ナイスキャスティングです…)
あずき

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