むつき

名も無い日のむつきのレビュー・感想・評価

名も無い日(2020年製作の映画)
4.0
いつかの日

3年位前、ダンスチームの練習が終わり、外に出た所にある真っ暗な商店街でロケに遭遇したことがあります。
当時はローカル局のドラマ撮影かな?程度に思っていたら、全国ロードショーのこの映画でした。

テーマは重いけど、身内や大切な人を亡くした人なら、登場人物の想いがより強く伝わる映画だったと思います。

この映画を見た日は、私の母の命日でした。
危篤を知らされた時、大事なイベントの仕切り役で場を離れることが難しく、悩んだ末、きっと大丈夫、持ってくれる。と信じて、自分のやるべきことを全したのち、数分前に母が旅立ったと知りました。
あれがらずっと、すぐに駆けつけなかった自分を後悔し続けています。
後悔しても何も変わらないけど、後悔は止められない。

家族。兄弟。生きること。死ぬこと。
誰しもいつかは通る道。大切な人を見送くらなければならないということ。

熱田神宮はいつも良い気に溢れてて、私の好きな場所。
見慣れな街、場所がより魅力的に見えたし、登場人物の名古屋弁も、なかなか良かったです。

残された人たちは、後悔と想い出を胸に残りの人生を生きていく。
自分の「いつかの日」まで。
むつき

むつき