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名も無い日のゲルのレビュー・感想・評価

名も無い日(2020年製作の映画)
3.2
冠婚葬祭は親戚が集まるから、何かと波乱が巻き起こりがち。
この作品はそういう感じではなく、静かに現実を映し出していた。
友人の子供にあんなことを言われたら、泣いてしまうだろうな。
誰かの心情を深く掘り下げた描き方ではないから、感情移入はできなかったけれど、日比監督自身が前に進むための大切な作品なのだろう。
章人は、セルフネグレクトの末の……という印象を受けた。
行政の力を借りるとか、彼を救う手立てはあったのかもしれない。
日比監督もさぞ悔しかっただろうと想像する。
狐面の少年のファンタジックなシーンだけは謎だったけれど、光をとらえた映像や墓地の空撮等印象的な画が多く、写真集を見ているようだった。
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