旅するランナー

海辺の彼女たちの旅するランナーのレビュー・感想・評価

海辺の彼女たち(2020年製作の映画)
3.6
【藤元明緒監督・渡邉一孝プロデューサーによるオンライン舞台挨拶付き上映】

追い詰められる、ベトナム人技能実習生。
厳しい現実を見せつけられる。
日本人が搾取しているんでしたら、皆さんのお嘆き、申し訳ありません。
一方で、逃亡幇助、仕事斡旋、証明書偽造、堕胎ピル調達など、ベトナムシンジケートのような組織がありそうなのも驚きです。

良く言うと、ダルデンヌ兄弟(「息子のまなざし」「その手に触れるまで」など)を思わせるドキュメンタリータッチな作りになっています。
悪く言うと、ダラダラと一人の女性の移動する姿を見続けることなります。
暗い、怠い、眠いと感じる人もいることでしょう。

とは言え、ひとつの社会問題を真っ直ぐに扱った良作には違いない。
監督がコメントされていたように、毛布やストーブのような温もりを持った国でありたいと思います。
ちなみに監督の奥さんはミャンマー生まれのようです。