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ノマドランドのhiのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
4.3
自由であり、孤独。

途中からボロボロ泣いてみることになってしまうくらい、何故か自分に問いかけられているように思ってみてました。※わたしの母がフランシスマクドーマンドに似ているからかもしれませんが、、、。


ノマドという、
ヒッピー文化の継承ともとれるような
ハウスレス生活を送る人々のはなし。
車であんなに生活できるのはアメリカならではでもあります。

基本的には、
資本主義への疑念が根底にもあるように思いますが、※人によってはそれが理由であることも。
しかし、そこからの解放は謳いつつも、資本主義への対抗とかそういう話では無い(amazonでの仕事や観光地での仕事をするなど社会と断絶しているわけでもない)

もっと
目の前にあるものを感じて生きることを選んだ人たちであるように思いました。
お金がないひと、
家族が居ないもの、
家族が居るけど帰れないもの、
またはそこが帰る場所ではない、
人生の最後を送る場所へ還るひと、
田舎に帰らない若者、


セミドキュメンタリーとのことでどこまで台詞なのかもわかりませんが、
役者2人以外、全員素人とは、、、、
まったくわからなかったです、、、!


夫に先立たれ、ノマドの生活を選んだ主人公が旅先で出会う一人一人のストーリーは短いのですが、
希望、迷い、憂い、喜び、、、沢山は語られなくてもその表情ひとつや、風貌で、その人の人生を感じられるように思いました。


美しくも厳しい自然を謳歌するように身体全体でそれと戯れる主人公は自由でありながら、最愛の人を失い、その孤独と共に生きること選び生活する。この生き方を世捨て人や、自分勝手だとする人もいるかもしれませんが、わたしは、その高潔さに清々しくも哀しさを覚え、そしてあまりに大きな自然と美しさに泣くしかありませんでした、、、。

価値観が多様化している今、
映画は
コロナ前の話とはいえども、
今の社会を写すような映画だったと思います。是非今観る映画だと思います。。。
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