ゆき

私というパズルのゆきのレビュー・感想・評価

私というパズル(2020年製作の映画)
3.7
不肖の娘

感情移入する隙間はないほど、想像を超える苦悩が詰まっていた。
十月十日、胎児と過ごしてきた妻の悲しみと、無力感に追われているようにも見える夫の苦しみ。
助けたいと手を差し伸べる人たちの考え。
どの視点で見るか、この物語への向き合い方はガラッと変わる。
経験のないことであり、できれば想定していしたくない出来事。
壮絶な出産シーンから始まり、繊細な表情の変化と言葉の温度を捉える展開。
正解のない選択問題。少なからず、登場人物たちが向き合えたことに安堵した。

×××
自宅出産を望んだ夫婦は、代理の助産師立ち会いのもと出産の時を迎える。壮絶な時間を過ごしたものの、赤ん坊はすぐに命を落とす。喪失感の中、夫婦と母娘、助産師との間で苦悩が入り乱れる。
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