johann

親愛なる同志たちへのjohannのレビュー・感想・評価

親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)
4.3
まず、芝居が本当に素晴らしい。
理想の共産主義(を目指す途上にある社会主義)という大きなイデオロギーの傘の下においても当然保守/革新派、知識がないので周りの人間に流される若者etc国民は一枚岩ではないわけで、丁度フルシチョフのスターリン批判が世論を不安定にしていた緊張感ある時勢がよく伝わった。
そしてその煩雑さ、カオスに対応するかのごとく極めて緻密で理性的な画作りもしびれた!最初のカット、良かったな…。
(タルコフスキーと仕事してたと聞いて得心。)
数年前話題なった「ROMA」を彷彿とさせる粒度の高い白黒の映像からはきっとカラーだとかえって嘘臭くなってしまうんだろうなという説得力を感じた。
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