メキシコ。とある街の一角で富裕層の娘マリアンの結婚パーティーが開かれていた。親族や友達も集まってお祝いし、まさに幸せを絵に描いたような最高の日。しかし街の中心地で貧困層が大規模な暴動を起こし、武装した人々が屋敷になだれ込んで凄惨な地獄と化した！以前屋敷にいた使用人から窮状を聞いたマリアンはこっそり街に出向いていたのだが、そこでも暴徒の手が。果たして救いはあるのか…な話
私は数年に一度こういう胸糞系映画が見たくなるんですが、これもマジで最悪すぎて凄かった。とにかく全ての登場人物が理不尽にボロ雑巾みたいにめちゃくちゃになっていくのに、「単なる情報」として淡々と見せてくる冷酷なカメラワークも心がすり減っていく…。これが地獄じゃないなら何だってんだよ！しかもこれメキシコで割と現実に起こってる話らしく、だからこその怖さも引き立ってました。直接的なグロ描写やエグめのシーンは極力控えて、より洗練された構図が余計にアーティスティックな感じですらあるし…一体なんなんだ…
何より、これ月曜の朝に見たんだけど、それもあってさらに最悪な気分になりましたよね。いやでも金曜の夜に見るもんでもないか…。そんな感じで「ファニーゲーム」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「縞模様のパジャマの少年」などと肩を並べられる、気分が落ち込む映画のニューカマーとして語り継がれて欲しいですね。敬具
