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ケミカル・ハーツのKotaのレビュー・感想・評価

ケミカル・ハーツ(2020年製作の映画)
3.9
“愛は、化学反応。”

17歳の少年ヘンリーが初めて恋に落ちたのは、事故により心と体に傷を負ったグレイスだった。ティーンエイジャーの初々しさや悩みを描く押し付けがましくない演出や会話に終始心が落ち着く。寝れない夜に観るのがオススメ。

愛を化学反応、人間を原子の集まりなどと表現しながら論理的に且つ無機質に進んでいくストーリーが心地良くて、それとは裏腹に言葉では説明出来ない幸福感や憂いが溢れ出す。このバランスが絶妙なんだよなぁ…。最後の終わり方も含め爽やかで現実的でとても好み。ヘンリー役のオースティン・アブラムスがデイン・デハーンの若い頃に似ててカッコ良かった。

Amazonオリジナルは商業ベースのNetflixオリジナルと違い、奥深くてセンスのある作品が多い気がする。あまり宣伝をしないから良い映画が埋もれがちなのが残念。少しでも多くの人に届けばいいな。
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