雨で濡れ鼠になりながらも、ウィッカーマンの劇場上映があると知って慌てて劇場に辿り着いた今日は奇しくも4月29日。
大学時代に履修した比較宗教学の授業で、敬愛なる教授がスクリーンにデカデカと映し出したのがこの映画(なんて授業だ)。
90分の授業内で全てを視聴することは不可能だったが、やはりラストシーンが脳裏に焼き付いて離れなかった。
それから数年を経て鑑賞したこの映画、実はしっかりと伏線が張られていたりまさかの展開があったり、その奇特さだけじゃなくてミステリとしてもしっかり面白い。
鑑賞しながら気がついて驚いたのが、だんだんと「この刑事の方が『異教徒』なんじゃないか」と思い込んでいたという、自分の心境の変化である。
何故いつまで経っても人類はひとつにならないのか……永遠に交わらないその本質的な原因は実は信仰という純真なものに基づいていて……なんて考えていたら全裸の誘惑ダンスに全部持っていかれて吹っ飛んでしまった。
シュールでグロテスクでエロティックでありながら、実は世界の本質を描いているのかもしれないこの映画、次は是非ニコラスケイジ版を観ようかと……