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ザ・フラッシュのheroheroのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

多元宇宙論マルチバースを、都合よく勝手に解釈してるだけで物語はかなり破綻している。
時間軸は一つではなくそれぞれが平行に存在しているのを、主人公がメチャクチャに交差させてしまったのだとするところまでは良いのだが、それを元に戻せば、世界も元通りとするのなら、散々見せられた主人公達の行動も全て無しという事にならなければおかしいのだ。
ましてや、ラストでトマト缶の位置を変えた時点で、それはもう別の時間軸に移行しているわけで、元の時間軸では父の無実は証明されない。つまり主人公は、自分の納得できる時間軸へ移動して満足してるに過ぎず、真の問題解決には至っていない。
この解決法が機能するのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のように全てを同じ時間軸で考えている作品だけだ。
メタバース理論を持ち込んでおきながら、都合の良い時だけ同一時間軸を利用するのは許されない。
この物語はメタバース理論をしっかり解釈せず、都合良くつまみ食いしてるだけなのだ。
故にラストも感動しないし、適当な話だなという感情しか湧かなかった。
結局、製作陣は過去作の様々な俳優陣を出して豪華に見せたい為にこの脚本を考えたのだろう。
あ、別時間軸で「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主演を、エリック・ストルツが撮影途中で降ろされていないという設定は、ちょっと面白かった。
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