製作発表の段階から楽しみにしていた作品を初日劇場鑑賞。
前作『真実』に続き、その国の色に綺麗に染まりながらも是枝裕和監督の世界観をきちんと残しつつ良い塩梅の韓国映画に仕上がっていた。
是枝監督作品の常に根底にある人情や温もりがこの作品にも流れていて鑑賞後の余韻でロビーで泣きそうになる自分が居た。
赤ん坊の絶妙なる存在も含めて演者の誰もが好演していたけれど、自分は特にイ・ジウン（ムン・ソヨン役）の演技が印象に残った。
普段の歌手IUとは正反対のキャラクターで本当に別人のようで言われなければ気付けなかったと思えるくらいに。
社会的な問題提起を含みつつ、この物語をどういう風に締め括るのか結末が気になったけれど、自分は好きなラストシーンに思えた。
「甘すぎる」という意見があるかもしれないけれど、赤ん坊にとってそれが幸せな着地点に映っていたので。
余談。
観覧車の場面が名シーン的でカン・ドンウォン（ユン・ドンス役）の長い腕と手がとても素敵だった。
2022/06/24鑑賞
