マクガフィン

ベイビー・ブローカーのマクガフィンのレビュー・感想・評価

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)
3.4
ブローカーという違法な設定から家族や命のあり方を問える点が良く、雨晴れの情景、洗車中に車内に水が入ること関係性が進むこと、カン・ドンウォンの孤児設定に感心する。

只、日本と韓国の家族像や宗教間の違いから共感が生まれにくいと言うか。前作のフランス撮影の『真実』と同様にディティールが理解しがたいことも。過去作にはあった吟味されたディティールの的確さや奥深さを感じられないことで、様々な対比と揺さぶりから生まれる、是枝監督独特な妙な味わいは薄く感じて、音楽に代表されるようなシンプルなことは善し悪しに。今後は日本と外国を順番で撮影して欲しい。