クリーニング店を営むサンヒョンは、赤ちゃんポストが設置されている施設に勤めるドンスと手を組み捨てられた赤ん坊を売ってお金を得ていた。
ある夜、若い女性が施設のポスト前に赤ん坊を捨てて去っていった。
借金返済のため赤ん坊の人身売買をするサンヒョン、ある理由で子供を捨てる選択をしたソヨン、自身も親に捨てられた過去を持つドンス、それぞれが犯した許されない犯罪なのだが、話はとても暖かい。
悪人であれば、売れれば転売されようが虐待されようが関係なく売ってしまうだろう。
親になる人間を選び、赤ん坊のウソンの将来を思う犯罪者たち。
また彼らを捕まえようとする警察官スジンの心の変化も見どころなのかも。
ベイビーブローカーというあってはならない事を「子供を捨てるよりはいいだろう」という正当化した内容に矛盾はあるけれど、ラストに向かって立場の異なる人間達がウソンを囲み一つになっていくのが良かった。
是枝和弘監督作品
