ジェイソン·ステイサム×ガイ·リッチー。
全人類にとっての得であり徳。
“ヒールか、ヒーローか”なんて
ヒエヒエなキャッチコピーも
この二人にかかればワクワクを掻き立てるし、
見てみれば存外悪くないコピーにも思えた。
全貌が分からないまま、とにかく
ストーリーを進めていく
監督らしさは全開だが、
話半分でも画を持たせる引力は健在。
本作は登場人物も極めて少なく、
視点もコロコロ変わることはない。
むしろジェイソンステイサム演じる“H”への
熱いまなざしを背けることができないほどに
ピントが絞られており
そこが新鮮と捉えるか、
らしくないと捉えるか、
微妙なニュアンスではあるが
少なくとも今のジェイソンステイサムを切り取った時の
あるべき姿、あるべき主人公像なのだと思う。
やっぱり何回みてもカッコいいし惚れる。
ワルに憧れる人が一定数いるのは
彼の頭と背中を見て育つ人がいるからなんだろうな、と思いつつ
映画館を後にする私は
ジェイソンステイサムという衣を纏い
それっぽい音楽を脳内再生しながら
ゆったりと歩むのであった。
