Kenji

映画 太陽の子のKenjiのネタバレレビュー・内容・結末

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

1944年9月、日本海軍からの依頼で京都帝国大学の荒勝教授(國村隼)のもと原子力爆弾の開発を続けていた石村修(柳楽優弥)は、来る日も来る日も実験に勤しんでいた。
そんなある日、幼馴染みの朝倉世津(有村架純)らが建物疎開で石村の家に居候することになる。
1945年の夏、陸軍に出兵していた弟の石村裕之(三浦春馬)が肺の療養のために帰郷したのだった。
原子力爆弾のプロジェクトも進む中、久々の休日を3人で過ごすのだったが…。

今作は、2020年8月15日に放送されたドラマ版と異なる視点で描かれた作品です。

海に向かう弟を止め戦地に戻りたくない気持ちを吐露し、3人で肩を寄せ合うシーンや縁側での日本のこれからのこと語りながら盃を交わすやり取りなど印象に残るシーンがありました。
美術や舞台の京都での背景も良かったです。

直接的な戦場描写は、あまり描かれていませんでしたが「硝酸ウラン」を頂いていた陶工の娘さんが無くなるシーンやいっこうに成功しない実験から原子力爆弾への疑念と葛藤を表していました。

個人的に、石村修がなぜ科学に興味を持ったかという所や科学の光の面に魅了された所も映して欲しかったと思いました。
アインシュタインとのやり取りももう少し違う感じで、上手く表現出来たんじゃないかと思いました。

最終的に弟も戻らず、原爆投下された広島の調査を修は、行いながら自問自答しつつ幕を閉じるのでした。

演者の皆さんが戦時に翻弄する若者たちをとても良く演じいました。
三浦春馬さんは、表では明るいが憂い感じが出していました。
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