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シカゴ7裁判のしおりのネタバレレビュー・内容・結末

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

すごく集中してみないといけない作品だと知っていたので心して鑑賞。
結果、エンドロールを涙目で眺めながらThis is usやフォレスト・ガンプなどのベトナム戦争が絡む歴代の名作たちに想いを馳せた。
ヘイデンが読み上げた名前の中に、ジャックやニックの戦友がいたはず。ダン中尉の部下だって。
この作品の中で起訴されたヘイデンやアビーたちは戦争を止めたかっただけ。
誕生日で無作為に徴兵され、非人道的な武器で無惨に命を落とす戦争にNOと言いたかっただけなのに。
ただ、時代は60年代。今より更に黒人差別が強かった時代。ボビーは弁護士を待つことも許されず、自己弁護どころか発言すら許されない。何層にも重なったマイノリティへの差別を一身に受けてしまう。

裁判長への不当意思表示として起立しないことを仲間内で決めていたのにうっかり起立してしまったヘイデンだからこそ、戦没者を読み上げる意義がある。
政治裁判のフロントランナーであるシュルツ検事がラストで起立することのメッセージ性もグッとくる。
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