kazマックスグローバーレッド

シャドウ・イン・クラウドのkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)
4.0
これはめっちゃ面白かった。これこそB級娯楽作、そう、グラインドハウス映画なのよ、上映時間も83分って優秀じゃないの。自分は「脚本が陳腐」とか「設定が目茶苦茶」とか上から目線で偉そうなこと言えるようなお硬い映画評論家でもなけりゃ小難しい事をわざと小難しく語るオシャレなシネフィルでもないのでこういう映画が大好き。
クロエちゃんが◯◯の為に必死に戦闘機の底弾痕にしがみついて這ってく逆転カメラアングル、こういうバカバカしくて一生懸命な画って最高じゃないですか!

この映画の女性監督ロザンヌ・リァン、なかなかの80年代映画好きでB級ホラー映画をリスペクトしてると見た。だって劇伴にシンセサイザー使ってる時点でそうですやん。最近の80'sホラー・リスペクト作品は『ストレンジャー・シングス』もその類で、シンセサイザーを多様したサウンドやケイト・ブッシュの楽曲「Running Up That Hill」が印象的だったけど、この『シャドウ・イン・クラウド』でもED曲がケイト・ブッシュで、こっちの曲は「Hounds of Love」。
そしてエンドクレジットのキャスト紹介がモロに『プレデター』のエンドクレジットなのはやっぱり最高ですな。そこで紹介される登場人物の1人でハゲキャラの名前がタガートなのは『ビバリーヒルズコップ』の同キャラから頂いてたりして。因みに日本で一番有名なケイト・ブッシュの曲はTV番組「恋のから騒ぎ」に使われた「嵐が丘」かもしれないね。

で、グレムリンといえば1984年ジョー・ダンテ監督の映画『グレムリン』が有名でして。まぁ知ってる人は多いかと思うけど、本来のグレムリンって飛行機(戦闘機)にイタズラをして墜落させる悪魔というか怪物というか都市伝説的な生物のことで、そんな本来のグレムリンを真っ向から扱った映画は初めて見たかもしれない。勿論『トワイライトゾーン』やアニメ映画『ヘヴィメタル』もグレムリンをベースにしたエピソードはあったけど2作品ともオムニバスだしヘヴィメタルに至ってはゾンビin戦闘機だったしね。戦闘機の底銃座の恐怖は『アメイジング・ストーリー』と『メンフィス・ベル』のテイストを上手く取り入れてた。

最後に、ヒットガールはいくつになっても強いです。