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戦車闘争のkeecoliquoriceのレビュー・感想・評価

戦車闘争(2020年製作の映画)
4.8
やはり間違いなかった!凄い。
ポレポレ東中野、初回10時、けっこうお客さん来てた。

1972年相模原市で米軍の戦車を修理しベトナム戦争へ送っている事に、反対した議員、市民をそこへ加わる反戦団体。彼らを制止する機動隊。

次々と登場する当事者の方々、それぞれの視点で、まるで昨日の出来事のように逸話が溢れる。互いに思い込みもあったりして、面白い。

そして、今の私達に直結していると分かる後半、更に凄かった。絶句。

アメリカのことやアメリカ人の友人は好きだ、もちろん。しかし、対アメリカで都合よく扱われる日本を感じるたび、ばあさまは「日本はアメリカ負けたからしかたがない…」とつぶやく。

このドキュメンタリーを観たいま、そのつぶやきをもっと自分のこととして考え始めている。

知らなかった、知るべきことが詰まってる重要なドキュメンタリー映画。企画・奔走した小池プロデューサーの「伝えるべき!」という熱意、膨大というインタビューと資料映像等を、え、どうなるの?と前のめりなリズムでまとめた辻豊史監督。

よくぞ作って下さいました。又観たいです。

1970年代、反戦運動ただなかから歌ってきた、いずみやしげるさんの、味のあるナレーションが、静かにことの次第、事実を語り、繋いでいく。

幻の人物登場の場面、面白かったな。パンフレットがまた、読み応えありありな内容!サインに不慣れな感じの辻監督が微笑ましかったです。
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