keecoliquorice

青春ジャック止められるか、俺たちを2のkeecoliquoriceのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

シネマスコーレで好きな映画を観たくて、名古屋へ何度か旅行した。また行きたいなぁ。

若松監督が、自分の映画館をつくって自分の映画をかける、とシネマスコーレを立ち上げ、東京での映画館勤めを辞めて名古屋でビデオカメラの営業をやっていた木全さんに、支配人を頼む、と声をかけた、シネマスコーレの始まりから、観客の1人だった映画監督志望の井上少年が若松監督に関わっていく物語。

というか、ほぼ事実のエピソードからなる。

前作を観たのがもう6年前?という驚きと、もはや若松監督にしか見えなくなっている井浦新さん。生前の若松監督は、舞台挨拶でお目にかかっただけだが、ほんとこういう雰囲気だったんだろうなーと、その豪快さチャーミングさにいちいち笑った。

殺したい奴がいるから(でもほんとに殺しちゃだめだから)映画を撮るんだ、創作意欲の源は怒り、みたいな会話があったが、

そういえば、熊切監督が『鬼畜大宴会』を撮った動機が、彼女に強烈な振られかたをして自暴自棄になり、俺以外全員死ね!と思って撮った、と舞台挨拶で話していたのを思い出しました。


井上少年の、かっこつけちゃう感じや現場で思うように動けないモヤモヤ、映画づくりに頓挫してスコーレ窓口でチケットを売る金本さんのいらだち、嫉妬… 若いエネルギーに、4月から社会人学生を始める私は発奮させられた。がんばろ。

今日は、前作で荒井晴彦さん役を演じた藤原季節くん、今作に出演の芋生悠さんが、井上監督とアフタートーク、とのことで観に行ったのだが、

観客にいた毎熊克哉さん!も舞台へ。季節くん、毎熊さんが井浦さんとの熱い思い出を語り合っているところへ、「何言ってんだ、お前たちは!」と若松監督モードで井浦新さん登場!

舞台上はめちゃ豪華になった。

藤原季節くんも毎熊さんも、穏やかで柔らかい声だが秘めた情熱を強く感じさせる、とても魅力的。

自分たちの撮影が終わった後、一緒にご飯行きたくて、数時間も撮影所の入り口で井浦新さんを出待ちしたとか、なんて愛らしい、季節くん(と上川周作くん)。

今作で、スコーレのビル屋上で井上少年と金本さんが言い合いをする場面、飲み干した缶ビールの、缶の行方が気になった毎熊さん。「それ言うと思った!好きだよねそういうシーン」と、その時の芋生さんの動作を真似してはしゃぐ季節くん。

皆さんの仲の良さも伝わってきて、楽しかったー。

最後、井上監督の声掛けで、全員がサイン会を承諾。そりゃパンフレット買いますわよ。

期待以上の素敵な夜になりました。
keecoliquorice

keecoliquorice