自転車を取りにのadeamのレビュー・感想・評価

スウェーデンの奇才ロイ・アンダーソン初期の短編。
マンションの狭い一室で朝早く目覚めた若いカップルの模様を描いています。
顔を洗い、朝食をとり、一服して、屋上から自転車をおろすというだけの内容ですが、微妙に不機嫌な彼女とやや無神経な彼氏の空気感がやけにリアルです。
何も起こらないのに何となく良い映画を観た気持ちになれるのは、切り取る場面のセンスの良さゆえで、6時半という時間設定が秀逸でしたし、ラストカットも良かったです。