川っぺりムコリッタのズのレビュー・感想・評価

イカの塩辛工場で働く主人公が「これ意味あるんですかね」と呟くシーンが印象的だった。それに対して、工場長は「残念ながら10年続けた人にしかわからない」。意味を求めず目の前の行為に没頭せよ、というのは禅の考えに近い気がした。
おだやかだけど、隙間に落ちてしまいそうなものを掬い取ってくれる。いなかったことにしないでくれる。食のテーマから観始めたけれど、思わぬものを受け取れた。お風呂の扉のすりガラス越しに見える迷いと本音、よかったな〜