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林檎とポラロイドのtoaのレビュー・感想・評価

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)
3.4
思わず2回観ちゃった。
生き直す男の姿がいろいろ考えさせてくれる、風変わりなギリシャ映画。

記録と記憶の違い、自我とはなにか、忘却と反復の皮肉、などなど思考が巡る。
感じ取ろうとすればするだけ、名前も分からない彼の淡々とした一挙手一投足から感情が溢れてくるようだった。

静々と彩度の低い映像が主人公の挙動に集中させてくれて、時々入るASMR並みに鮮明な自然音が思考をクリアにしてくれて、なんだろう、これまでにない質感の作家性を感じる。
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