このレビューはネタバレを含みます
シンプル、良かった。
大げさな展開や回顧シーンもなく、言葉少ない彼の淡々とした行動に内面の変化が表れるのが素敵だった。
古くなった林檎の中から食べられるものを選んで静かに食べ始めるエンディングにグッとくる。
愛する人の死と、深い哀しみを経験したからこその自分。人を大切にできる心を持つ自分を、そしてそんな私を作ってくれたあなたを、この人生を、記憶していたい。そんな覚悟で(記憶を象徴する)林檎を噛みしめる。
原題はギリシャ語でΜΉΛΑ、林檎。英題Apples.
クレジット前に監督と同じ苗字の方に捧げると出てくる。近しい人を亡くしたのだろうか。