はる

皮膚を売った男のはるのレビュー・感想・評価

皮膚を売った男(2020年製作の映画)
3.6
人間の背中にタトゥーを施した、実在する作品 「Tim」から発想を得たということで、これにシリア難民を絡ませた点が面白いです。
バンクシーにも影響を受けてるのかと思わせるようなシーンもありました。

自由を求めるサムは自身が芸術作品になることで、自由に海外を行き来し、大金も手にする事が出来ました。
なるほど、難民の身では商品になる方が楽に海外を行き来できる。
でも、それは金持ち白人の所有物になるということでした。

時々シリアの現状を見せつけられたりして衝撃は受けたけど、私には感情移入しづらくて、遠い国の芸術論争を見ているような感覚になりました。

鏡やガラスに映り込んだ姿を見せるなどの独特な撮影方法で、アートの雰囲気が強いと感じたからかもしれません。
もう少し強いメッセージが欲しいなっていう印象です。
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