原作未読。
映画大好き、という域では全くなくて、もうちょっと映画と仲良くしたいな〜、という人種だけれど鑑賞。
たしかに映画の話なんだけど、実は普遍的なことの話をしているのが面白い。
どう作ってどうそぎ落とすか、映画大好きじゃなくても多分どこかで自分の記憶とかやりたいことを想起させられるようになっているんじゃないかなあ。
うまくできた時とできない時、自分の責任と成長、協業の喜びと苦悩、それから予算etc…。で、程よくフィクションで気持ちよくなれる。説明も過不足なくてうまい。ストレスなく90分みっちり、だけれどしゅっと観られる。
色の使い方とか時間や処理の表現も可愛かった。キャラクターやストーリーがちゃんと現代かつアニメ向けな設定で、めちゃくちゃ適切に作り込んだ逸品という印象。今かなり原作を読んでみたい。
一方で映画大好き！とまではいかない身としては、一歩引いた感じで観ている部分もあって、「うまい、おもしろい！」とは思うし誰でも引っ掛かる部分がありそうなので人におすすめもできるんだけど、もうひと息拍手喝采大感動、というところまではいかず。感心はするけど感動はしない。でもここに更に感動を詰め込むとだいぶん胃もたれしそうなのでこれがベストバランスなんだろうな…。
