このレビューはネタバレを含みます
政治犯収容所が酷い環境であるということは、薄々知ってはいたものの、その実態についてはあまりにも無知だったという事を思い知らされた。
ヨハンとその家族、協力者となって生きる囚人(さながらナチス・ドイツの強制収容所におけるゾンダーコマンドである)それぞれの生き方、どれも否定できるものでは無い。
先日BS1で放送されていたゾンダーコマンドについての番組を見たあとでは特にそう思う。
妹とインスだけを逃がし、自らは囮となりその代償として完全統制区域送りとなったヨハンのラストシーンでの晴れやかな顔は、母の遺言通りに自分のなりたいものになれたことを実感できたからなのだろう。