のんchan

アメリカの友人ののんchanのレビュー・感想・評価

アメリカの友人(1977年製作の映画)
4.0
パトリシア・ハイスミスの同一原作を映画化した2作品の1本。

先に『リプリーズ・ゲーム』を観て良かったと思う。
マルコヴィッチ様のトム・リプリーは、飄々として落ち着いていて、優しくてエッチでソシオパスなんだから😆内容も解り易かった。

今作はタイトルも原作と同じままでのヴィム・ヴェンダース版。
基本は一緒のはずだけど、別の作品のようだった🤔
こちらはヴェンダースらしい情景描写がとても美しい。
撮影はロビー・ミューラーですしね。

この作品だけを観たら雰囲気に惹き付けられてしまうかも知れない。
ただ正直なところ、ちょっと色合いが作り過ぎに感じてしまった。原色カラーが差し色なんだろうけど、街並みの中にある窓枠🪟がいやに緑だったり、建物、多くの車、衣装も全てカラフル過ぎるのが気になってしまった。
あまりにも細かく、拘って作り込んでいるお洒落作品みたいになり、ちょっと違和感が...あくまでも個人的見解です💦

主人公はトム・リプリー役のデニス・ホッパー(当時40歳)ではなく、額縁職人ヨナタン演じるブルーノ・ガンツ(35歳)だった。私はそう感じてしまった。まぁ、ヴェンダースとガンツの間柄ですからそうなるのかな?

ホッパーはアメリカ人らしく、上下デニムにカウボーイハット🤠って分かり易すぎる😁
画面に現れるとやインパクトは凄いのだけど。

余命僅かな病気を抱え、遺る妻子の心配をして、報酬のために殺人に手を染めていくガンツの演技を追う時間の方が長かった。(ちなみに『リプリーズ・ゲーム』のダグレイ・スコットはよく泣く男で、ガンツとは全然雰囲気違っていて比じゃない)
2人の友情物語?にしてはこちらは薄いかな?

原作を読んでいなくてこれだけ観て理解出来る人少ないのでは?
ごちゃごちゃと解り難い部分があった気がする。

ただ、キャストが豪華なのです✨
主役2人の他にジェラール・ブラン、それに加わり、本業が映画監督のニコラス・レイ、サミュエル・フラー、ダニエル・シュミットと錚々たる顔ぶれが揃っていて話題性としては高くなりますね。

ラストの海辺でのシーン、ホッパーが車に火🔥を付けるのが似合いすぎてる😁
ガンツの乗る車は珍しい朱色のフォルクスワーゲン・ビートルで可愛らしかった。

原作読んで比べてみたいけど、最近読書は遠くなったし時間ない💦
どなたか、原作読んでいて2本とも観てる方いないかしら?違いを知りたいな〜😁
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