嶽花征樹

マッドマックス:フュリオサの嶽花征樹のレビュー・感想・評価

4.0
前作が偉大すぎて、さすがに前作超えという印象ではないものの、続編・前日譚としてよくできていて、アクション映画として見ればやはり随一の面白さだと思います。2時間半の長丁場でしたが、自宅で切り餅を食べていったら、今回もトイレの心配なく見れてよかったです。

前作はR指定(15歳未満禁止)だったので、今作が中学生(14歳)の息子に劇場で見せれないかとヒヤヒヤしてたんですが、PG12(12歳未満注意)の扱いに下げられてて、この英断に感謝する次第です。前作は「この作品を中学生の頃に見せず、いつ見せるべき時があるんだ?」と考えてましたので。

4DXで鑑賞したところ、最初辺りはエンジンとともに椅子が微妙に揺れる程度だったので物足りなさを感じてたんですが、中盤以降からは席が揺れまくるシーンが増えて、いつのまにかスマホがポケットから出てて焦るくらいでした。

前作のキャラもいい感じに出てきて、なによりもイモータルジョーのカリスマ性がさらに高まりましたね。今回の敵キャラどうするんだろと疑問に感じてたですが、こんな風に敢えて小物風にしたのは英断だったのではないでしょうか。もしかするとMCUのソー役を見ての配役だったりするかもしれないと思うくらいにはまり役かと思います。宿敵へのとどめの指し方がエグすぎますけど、今回の役に合ってる気がしました。

前作で初めてウォーボーイや火を吹くギターを見たときのようなインパクトこそないものの、絵になるシーン(青空の下で狂った世界を語り合うシーン、宿敵を後ろからぬらりと銃で狙っているシーンが特にお気に入り)がさらりと出てきたりして、かなり面白かったです。

パンフレットを読むと、結構色々な情報が掲載されてて興味深かったです。宿敵役の人は積極的に出演を申し込んだのが結実し、監督から最終的に役の助言を求められるほどに解像度をもって役作りに当たってたり、実は前作の時点で今回の脚本は秘密裏に関係者に配られていたり、と裏話感が満載ですし、横長でビジュアル的にもかっこいいので是非買ってみましょう。

一点だけ気になるのが、かなり前に作成中と報道されたときに黄金色のシーンがあったと思うのが、今回なかった気がしました。あれって何だったんでしょうね。
嶽花征樹

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