すべりのっと

マッドマックス:フュリオサのすべりのっとのレビュー・感想・評価

2.8

イカれたイモータン軍で最強のゴツいトレイラーを任される女警備隊長フュリオサ。
一見しただけでその壮絶な経験が滲み出る彼女の過去が開帳されるが、、、
泥を啜って生きているようなマックスと比べるとギリ尊厳を守られている感がとても残念。
なんていうか展開が都合が良すぎるというか、、、見えないバリアが張られているような、パンチを殴る直前で止めているようなもどかしさ。

今回の宿敵ディメンタスは、狂いきるといつか死ぬからかいつもどこか正気を残しているようなキャラである意味フュリオサと似た存在。解放者というのも本来はなりたかったのかもしれない。
うまく掘り下げれば面白い存在になったかもしれないが、可哀想な感じにしたくなかったのかハジケも苦悩もイマイチ突き抜けない。

映画としては面白いけどマッドマックスとしては物足りないといった具合。
やたらとシリーズのオマージュシーンが多いのも「あの時は興奮できたのに」と不完全燃焼を感じさせる。
結局イモータンジョーと愉快な仲間達をみてワクワクしちゃってるのがなんか寂しくなる。
ニューフェイスで興奮できない。