Moriuchi

セブンのMoriuchiのネタバレレビュー・内容・結末

セブン(1995年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

Amazonプライムで約30年振りに再鑑賞。『オーシャンズ11』からの流れでブラッド・ピット出演作を観たくなったので。
観ていて愉快なストーリーではありませんが(特に終盤の展開は不愉快極まりない)、一貫して流れる重厚感と緊迫感に圧倒されます。
グウィネス・パルトロウがブラッド・ピットのパートナー役だったのはすっかり忘れていました。と言うより、『セブン』よりも後の『スライディング・ドア』という作品で僕はこの女優のファンになったのでした。さらにその後に作られた、彼女の代表作『愛しのローズマリー』をまた観たくなりました。
閑話休題。ブラッド・ピット、グウィネス・パルトロウ、モーガン・フリーマンの三人で食事をするシーンが好きです。物語の本線(連続猟奇殺人事件)とはほぼほぼ関係ないのですが、素敵なやりとりです。
で、本作のMVPはグウィネスでもブラピでもなく、ケビン・スペイシーでもなく、やっぱりモーガン・フリーマンなのです。
この老刑事はいろんなものを(本当に、プラスマイナス、いろんな歴史を)十字架のごとく背負って、あるいは引きずって生きているんだろうなぁ……と思わせる演技なのです。実際に、
「いろいろあったのさ」
というセリフも出てきます。返す刀で、彼はこう言い足します。
「無関心が美徳である世の中にはうんざりだ」
と。
シナリオと演出に拠るところも大きいのだけど、やはり彼が持つ存在感というか佇まいが本当に素晴らしいのでした。
Moriuchi

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