メル

セブンのメルのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
3.9
連続猟奇殺人事件を追う退職間近なサマセット(M・フリーマン)と、新人ミルズ(B・ピット) 刑事。

グウィネス・パルトローが登場する場面までは知っていたので、多分過去に途中でリタイアしたのだと思う。😅
苦手な変死体が次々出て来るし、雨降りばかりで画面はずーっと暗いし(笑)

キリスト教の「七つの死に至る罪」大食、強欲、怠惰、肉欲、高慢、嫉妬、憤怒で死んでいく者たち。

犯人が登場してからの展開には目を見張るが、衝撃的なラストのための無理矢理な脚本では無いかと思うのは私の理解不足だろうか。

5人までの被害者は犯人の説明通りとしても、6番目は全く罪の無い者で犯人自身が嫉妬に駆られて犯した罪の被害者な訳だから、それを数に入れるのはどうなのか?
そして、若いミルズの憤怒を引き起こそうと犯人が強引に弄んだ感じがする。

それでも30年前の作品なのに正に現代に適応している点は驚き。
偽名を使い指紋も無く、どこの誰かも分からない犯人は、今のSNSで他人を傷付ける者の様だし、子供を産み落とすには酷すぎる世の中という表現にも大いに納得してしまう。

ヘミングウェイの言葉の引用で「世界は素晴らしい、戦う価値がある」に、退職したサマセットは(戦う価値がある)には賛成すると言う。
かなりのバッド・エンドを見せて、ほんの少しの灯りを残すこの言葉だけが唯一の救いだった。
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